第四話「新宿集合。-2 Bar ワイワイ 20時過ぎ」

モンちゃんの面白い話

タクオはテキーラを啜りながら、モンちゃんの話しを聞いている。

モンちゃんの面白い話しは、よく分からない方向に進んでいる。タクオは理解しきれていないが、理解出来ないだけに、話しに引き込まれている。

モンちゃんが真剣に話しをする時は、子供のときから何かしら面白いのだ。

前話まだ読んでない方はコチラ

話一覧はコチラ

 

Bar ワイワイ

 

「いや、要するにさ、俺の親父が騙されてるんじゃないかって俺は思う訳」

「だからなんでそうなるんだよ。お前の思い過ごしの考え過ぎだろ、今聞いただけだと俺はなんてことない話しだと思うけどな。」

「そうじゃないって、俺聞いたんだもん。最近そのデブのジジイと盛り上がってて、うちのお袋と揉めまくってるのよ。前にもそのデブのジジイと絡んで、ろくなことなかったらしいんだ。俺は小学生高学年の頃だったから覚えてないんだけど、要するにそのジジイは詐欺師とかそういう奴らしいんだ。母親が血相変えて親父に詰めてるから、多分ヤバい事なんだよ。」

「いや、お前の要するにはわかんねえよ。親父とお袋がただ、喧嘩してただけだろうし、大体喧嘩するなんてしょっちゅうだろ。うちのも親父が死ぬ迄そんなだったぞ」

「いや、だから!うちはお前んとこと違うの!お袋があんなにガッついて親父と喧嘩することはないんだよ。いい年こいて別れるだのなんだのってまで言ってんだから。異常自体な訳。」

「でお前はその異常自体に店で酔いつぶれて寝てるってか」

タクオはちゃかすように言う。それにモンちゃんは更にヒートアップしていく

「俺はしょうがないだろうが、仕事なんだから、好きで飲んでる訳じゃないよ、それに最近はなんかやたら一見の客が飲ませてくるんだよ・・・」

「ああ、そう。なによりじゃん。」

「・・・。それはいいんだよ。とにかく親父が騙されたりするんだと、俺も困るわけ、この店だって親父が作ってくれた様なもんだし、なにかあったら俺にまで被害くるかもしれないじゃん。お袋だって困るのは嫌だし、なによりお袋があそこまで食い下がらないで親父と喧嘩するなんて無い事なんだよ、うちは。」

「そうなんだ。しょうがないよ。お前んとこの親父が騙されようが、なんであろうと、お前が死ぬ訳じゃないだろうし、お袋だってトコトン嫌になったら別れて新しい人生送ればいいだけじゃん」

タクオはただモンちゃんの話し振りを楽しむだけだ。

「・・・。ああ、お前に話したって意味ないよな。そりゃそうだった。」

モンちゃんはがっかりしたように言う。それがどうやらモンちゃんなりに深刻なことなんだろうと思いつつ、

そう言われたことにタクオは少々納得のいかない表情で、

「よしわかった。とにかく、整理しよう。そんで俺は何か助けれんのか?」

モンちゃんは黙り込んだ後に、

「・・・。タクオさ、親父に会ってみてよ。会ってさ、適当に探ってみてよ。お前が親父の仕事に興味ある体で、話ししてみてよ。それで感覚聞いてみてよ。お前が大丈夫そうってなら、心配しないでおく。」

「ええーー。お前自分で探って、俺にはただ、面白い話しとして聞かせろよ。俺お前の親父さんあんま笑わないから恐いよ。」

「いや、お前、俺の方が恐いって。何考えてるかわかんねえもん。お前なんかたまにうちで会った時は適当に会話弾ませてんじゃん・・・。」

「・・・。うーん。じゃあココでの飲み代、友達価格じゃなくてずっとタダだったらいいよ。」

「何言ってんだよ。そりゃいいし、いつもお前が無理矢理払ってくるんじゃん。とにかくいいよ。それは全然いいってば。」

「・・・。はいはい。じゃあ話すよ。いつ来週だったら平日夜でいつでもいいぞ。」

「いやいやいや、今夜会ってよ。親父の事務所知ってるだろ。どうせまだ仕事してるだろうから、なんか適当に理由付けて会いにいってよ。」

「はあ、馬鹿俺は今夜は貴重なフリーの日なんだぞ、嫌だよ。」

「そういうなよ。頼むよ・・・。能勢ミドリとのことfacebookでばらまくぞ。」

「モンお前何言ってんだ、そんなのガキの時の話しだろうが、今更誰も興味ねえぞ。」

「あ、そう、じゃあ今投稿するわ。」

モンちゃんは携帯を取り出しながらタクオの顔を伺う

「あああああ。わかったわかった。行くよ・・・。親父さんとこゴールデン街の方だしついでにいってやるよ。その代わり、お前二度と能勢の事で交渉すんなよ。次言ったらお前の鼻殴るからね。」

「わかってるよ!よかった。タクオありがとう!。持つべきは友、友、友なんだねええ!」

「あほか。いくからとりあえずオカワリもってこいよ。」

「はい!かしかまりましたタクオ様!」

「・・・」

タクオは、しょうがねえなって顔をして笑う。

モンちゃんは冷やしてあるテキーラを持ってきて、タクオと自分のグラスになみなみ注ぐ。二人はグラスをぶつけて一気に飲み干した。

 

続く

 

『飲む、飲む、飲む!』は月、水、金曜日の11:30に更新予定です。

この小説は「アルファポリスWebコンテンツ」で公開されていています。
面白いと思ったら↘︎バナーをクリックしてください。
ランキングを競っています!
応援を宜しくお願いします!

 

 
ころまん阿部

ころまん阿部

職業:映画監督(作品なし)。小説家(当ブログ掲載)。脚本家(いっぱい)。。お酒の申し子。
経歴:中学校卒業後、電気工事士として働きだす。その後実兄二人の立ち上げた会社に参加、関連会社立ち上げで香港移住。父親他界の半年前に、父親の事業に叔父と共に参加。それら零細企業の経営を約10年。稼ぎは多いが飲み過ぎがたたり2016年末にアル中判定。全ての仕事から離れ今に至る。良く言えば楽隠居。迷いに迷う20代後半。
月、水、金(11:30更新)

あわせて読みたい

コメントを残す

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。