寝言で隣の人に「まだ死んでないの?」とはっきり言われたら。映画『チャーリー』

どうしてだろう。そんなことを言われるなんて思ってもみない言葉だった。

昨晩のこと、
先に寝ついた、愛を語り合ってから三年弱の女の人に「まだ死んでないの?」と、
はっきりとした口調で言われたものだから、耳を疑い「え??なになに??」と、
聞き返すも、穏やかな表情で寝息を立てているから、起こして怒られるのも嫌だし、でも、言葉の真意を問いただしたい気持ちの整理が全くつかないまま、完全にコチラは眠れなくなってしまった。

仕方ないのでスマホを取り出して、適当なラジオを聴き出すが、どうにも先ほどの
「まだ死んでないの?」が頭から出て行かない。

始めは誰か気に食わない奴が眠りの浅い段階で夢で出てきて、気の強い女の人だから、
ついうっかり口に出してしまったのだろう。とか考えていたが、
いや、待てよ。まさか俺の事を言っている?・・・。

ああ・・・。やはり近頃最近はそんな事を言うような感じだものな・・・

そんなこんなで、huluでチャップリンの伝記映画『チャーリー』を観賞した。

感想

この伝記映画は、チャップリンの自伝を基に制作されている。

子供の頃に散々チャップリンの映画を観ていたので、大体どういう人だとか、そういう情報は知っていた。何故ヒトラーをテーマに「独裁者」を作ったとかetc…

だが、チャップリンが無類の女好きとは知らなんだ。

チャップリン自身も語る「映画の撮影現場では全くその気は起こらないが、現場を離れると女性は性の対象にしか見えない」

これは衝撃だった。

というのも、自身が制作(出演)した作品は生涯で80本を超えるのだが、
どれもこれも名作の呼び声高い。というより間違いなく名作だ。
後世の映画に多大なる影響を与えている。現代の人が観ても唸らされる作品ばかりだ。

その作品群で、チャップリンの女好きの側面が映像として出てくることは無い。
時代的に、男女の性を描く事はあまり無かったとはいえ、チャップリンの映画はほぼ無いと言っていい。
逆に、切ないくらいの純情からくる恋心。を描いた作品はある。

この伝記映画では克明に女性とのなれそめから関係の終わりまでを描いている。
チャップリンの伝記が基なのだから間違いないのだろう。

生涯で四人と結婚をしたチャップリンだが、自身の映画で描く女性の多くは、恋いに破れた、初恋の女性を意識して描いているのだという。

だが、泥臭いプライベートを送っていなければ、映画に描くものも中途半端で、
唸る名作にはならなかっただろう。

その辺が交錯するチャップリンの映画、チャップリン自体の人生が、作品の善し悪しとは別に、今なお人々を惹き付けるのだろう。

もしチャップリンの映画を観たことの無い人がいるとしたら、
この映画を観ることはオススメしない。

観たことのある人であれば、この伝記映画を観れば更にチャップリンの作品を今一度観直したくなるのではないだろうか。

そういえば

結局、朝起きる頃には先に、昨夜「まだ死んでないの?」と言った女の人は、
ガタガタ物音を立てて、電話をああだこうだしながら活発に動き回っていた。

「おはよう。元気だね・・・」

「おはよう!!!あ、あたし生理来た!」

「あ、そうなんだ・・・。昨日寝言で「まだ死んでないの?」って言ってたよ。あれ俺のことかな」

「え?ああ。生理前だから。なんでもかんでも死んでほしいのよ。」

「あ、ああ。」

女性の寝言に振り回されてはならない。
そして、女性の強さの深みを永遠に男は理解することは出来ない。
更に言えば、たかだか寝言に一つに心乱される小心者の俺は、この女の人を頼って生きていくしかないのである。

何もかもスケールが違うが、チャップリンもまた然りだったのではないか、
チャップリンは54歳の時に、88歳で死ぬまで連れ添うことになる、
女性に出会い結婚をし、8児をもうけたらしい。
チャップリンも最後にはこの女性に頼りっきりだったそうだ。

めでたしめでたし。

 

 
ころまん阿部

ころまん阿部

職業:映画監督(作品なし)。小説家(当ブログ掲載)。脚本家(いっぱい)。。お酒の申し子。
経歴:中学校卒業後、電気工事士として働きだす。その後実兄二人の立ち上げた会社に参加、関連会社立ち上げで香港移住。父親他界の半年前に、父親の事業に叔父と共に参加。それら零細企業の経営を約10年。稼ぎは多いが飲み過ぎがたたり2016年末にアル中判定。全ての仕事から離れ今に至る。良く言えば楽隠居。迷いに迷う20代後半。
月、水、金(11:30更新)

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