イタリア人の生態を知る『グレート・ビューティー 〜追憶のローマ〜』

 
★★★★☆(星4つ)
・色んなコンディションの時に、何度でも楽しめる傑作!

美しい映像を楽しむも良し。物語が伝えてくる意図を考え、感じて楽しむも良し。冒頭のパーティーシーンを観てつまらない気分を上げるも良し。他にも沢山楽しみ方がある!

観る時のコンディションに合わせて、色んな角度から観賞出来る超お得な良作だ!

あらすじ

自身65歳の誕生日をセレブ仲間達に祝ってもらうパーティで主人公の作家のジェップ・ガンバルデッラ(通称:ジェップ)が「毎日毎日、虚ろにセレブ仲間と乱痴気騒ぎしてて俺ってなんなの?でも確かに若いときの俺はこの世界を目指してたんだよなあ」等と、ふと思うところから、忘れられない若い頃の恋人が亡くなったのをきっかけに、人生について考える様子を描いている。

冒頭10分で一気に「更に観たい」を加速させる

冒頭の65歳のパーティシーンで老若男女問わず踊り狂う様を見ていると、「欲まみれの」汚さに嫌悪感を覚えるか、「四の五の言わず今を楽しむ」刹那的な享楽に身を任せ、自分の気分もアゲていくのか、それは自由ですが、どちらにせよ、パーティシーンの途中から、主人公が急激に冷めていく様を見せ付けられたら、次の展開をどんどん欲していくモードに入っていくのだ。

イタリア人の性格??

イタリア・ローマ人の人々全てがそうではないだろうけど、政治腐敗とか、サッカー賭博、イタリアマフィア、歴史的価値のある街、古くも新しくも芸術にこだわりがある国とか、我々日本人のイタリアのイメージの解がこの映画にあった気がします。

「とにかく人生を美しく、楽しく。」

辛い事逃げてんの?って思うくらい明るい人種だなと。

栄枯盛衰を繰り返し、DNAレベルで悟っているのだろうか?

極めてシンプルな快楽主義な行動原理。日常の些細な事から、生を受けたからには楽しみきろうという気概があるんだろうなあ。

勿論映画一本見ただけでは分かる訳がないのだが・・・。いずれ、訪ね、生活してみたい。

主人公演じる俳優、トニ・セルヴィッロの魅力

この俳優はちょっと色気がただごとでない。決して暴力的とかではないのだが、荒んだ色気なのだ、乾いた色気とも言える。

若干斜視気味の彼の顔は、何度かある顔のアップシーンに完璧に耐えている。

「イル・ディーヴォ_魔王と呼ばれた男」実在した、汚職首相を怪演した。

でも素晴らしい演技力をみせつかたが、本作ほどでないと私は思っている。

勝手な思い込みかもしれないが、本作の役柄そのままの部分が私生活のトニ・セルヴィッロにもあるのではないかと思う。

話しの間のとりかた、表情、所作全てに色気が溢れている。必見だ。

この映画を最も楽しめるコンディション

色んなコンディションでも楽しめるが、私的に絶対オススメのコンディションは、

溜まっている仕事を片付けたり、小さな悩み事は一旦ゼロの状態にしてから、

メディテーションをして、腸デトックスでもいいけど、兎に角頭をスッキリさせた状態で、土曜日の夜なんかに観るのががいいだろう。

この状態で観れば、この映画の哲学、「人生とは?」という根源的な人間の悩みを、観る側と一緒に解き明かしていくような映画体験ができるだろう。

さらに言えば、一人でもいいが、それとも波長の合う仲間、恋人、家族と観てみると1シーン、1シーンしっかり作り込まれているので、それを共有出来るなんともいえない喜びを覚えるかもしれない。

是非この映画を楽しんでいただきたい。

 
ころまん阿部

ころまん阿部

職業:映画監督(作品なし)。小説家(当ブログ掲載)。脚本家(いっぱい)。。お酒の申し子。
経歴:中学校卒業後、電気工事士として働きだす。その後実兄二人の立ち上げた会社に参加、関連会社立ち上げで香港移住。父親他界の半年前に、父親の事業に叔父と共に参加。それら零細企業の経営を約10年。稼ぎは多いが飲み過ぎがたたり2016年末にアル中判定。全ての仕事から離れ今に至る。良く言えば楽隠居。迷いに迷う20代後半。
月、水、金(11:30更新)

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